2014年9月15日月曜日

力が抜ければ  ~上達の近道


余計な力が抜ければ、スキーはすぐに上達します!


何を今さら...

そう言われるかもしれませんが、なかなか、これが難しいんですよ。ホントに。



■楽に構えて、スキーの基本姿勢をとる。
 (おへその下に力を入れたら、そこを両足のくるぶしに向かって、ストンっと落とす感じです。)

■そして、この姿勢で斜面に対して、ニュートラルな状態を感じられること。

この二つができれば、止まるのもターンするのも簡単にできます。
とは言っても、実際に斜面を滑り出したら、余計な力が入っちゃうんですよね。


右に捻ったり、左に捻ったり、肩があがっていたり、ストックをぎっちり握りしめていたり、腕を振り回していたり、後ろに仰け反ってみたり、しゃがむように腰が引けてしまったり、前に潰れてみたり、両膝がくっついてしまったり...etc
              
すると、結果として脚が動かなくなり、スキーのエッジへ体重が的確に伝えられなくなってしまいます。スキーがコントロールできない”暴走”状態などですね。





子供のスキー教室のお話です。

小学生でしたら一日の教室で、その日の午後にはボーゲンでなら楽しく滑れるようになります。
しかし、これが中学生になると2日~3日ぐらいかかってしまいます。

原因は、恐らく、筋力がついてしまうから。

”怖い”と感じた時には、身体を硬直させてしまうものですが、この状態のまま何とか運動をしようとするとムチャクチャ大変です。とても疲れます。
スキーでは、硬直して両足の膝をくっつけてしまったり、お尻が引けてしまったりすると、ボーゲンで停止することすらできなくなります。それでも何かしようとすると力まかせになりますので、もう、訳のわからないことになってしまいます。
つまり、固まることによって、筋力があるほど、自分で運動を難しくしてしまっているのです。

筋力のあまりない小学生の場合、そもそも、同じ姿勢で固まり続けることすら難しいので、すぐに骨格で立つしかなくなります。そしたら、あとは簡単に体重がスキーのエッジに伝わります。
そうそう、小学生にストックを持たせないで練習するのも同じ理由からです。ストックを強く握ってしまうと余計な力が入って固まってしまうから、リラックスして滑らせるために、低学年のうちは手ぶらで滑ってもらいます。

筋力がついてきた中学生の場合、硬直したままで、なかなか”無駄な抵抗”をやめてくれません。
従って、体重はあるのにエッジにはほとんど伝わらないので、スキーをコントロールできない。正直、疲れてくるまでリラックスすることができない、と言ってしまってもいいかもしれません。

後々の話ですが、その固めたままの状態で動こうとすると、もっと余計な力が必要になり。どんどん泥沼にはまってしまいます。無理やり運動するので様々な余計な動作、つまり”くせ”もついてしまいます。大人になってからスキーをはじめた方は、少なからずこの傾向があります。


で、こんな質問をされるわけです。
「やっぱり、スキーのためには筋トレをしなきゃ駄目でしょうか?」   
                                        
          
        ...いえいえ、初心者の段階ではいらないですって。 逆に力を抜けばいいだけ。



”どうもみんなで滑っていると、仲間よりも先に自分の方が疲れてしまうようだ”、と感じている方は、ぜひとも、本当に自分は肩の力が抜けているのか、お尻が落ちていたり、後ろに仰け反っていないか、真剣にチェックしてみてください。スキーのマニュアル本や教則本の最初のページに必ずある、「スキーの基本姿勢」は、本当に大切な部分なんです。

そして、もちろん、この基本姿勢は、力んで固まっている姿勢ではなく、これからどんな動きもできる柔軟でリラックスしたものでないと全く意味がありませんよ。



ここ数回のレッスンで特に気になったもので、つい長々と書いてしまいました。
テレマーク姿勢での注意点はこちらもどうぞ。
http://www.satoyama-ski.com/colum-shisei.html






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