2014年8月14日木曜日

疲れないスキー研究室 ~ 歩くのか、走るのか、

「テレマークスキーで疲れない方法はないですか?」

この問いに答えるべく、疲れないスキーを徹底的に検討する日、パートII です。
今日のテーマは、歩くのか、それとも、走るのか、です。


そもそも、疲れたと感じるのはどんな時でしょう?
トレーニングや競技に参加した後なら、疲労は心地よい充実感と感じると思います。
やはり、”そんなつもりじゃなかった”と思うときに、疲れた、と感じるのではないでしょうか。
意に反して激しい運動をしてしまったようなときです。



僕は、レッスンの中で、「今は歩きたいですか?走りたいですか?」と、聞くことがあります。あきらかに辛そうにしているときなどに、ちょっと頭の中を整理してもらうためです。
”歩く”のと、”走る”のでは、2つが同じ運動だと言う人はほとんどいないでしょう。歩きたいときに、無理やり走らせられるのは嫌ですよね。


ちなみに、”歩く”運動の場合、両足が同時に地面に接地している時間があり、バランスをとる余裕があります。
膝は比較的真っ直ぐのままで、股関節もそれほど動きません。
呼吸は止めることなく、有酸素運動のはずです。

一方、”走る”運動の場合は、着地したらその反動で一気に蹴って、両足が同時に地面から離れている時間があります。すなわち、”とんでいる”状態です。
足首、膝、股関節はそれぞれしっかりと曲げられ、よりアグレッシブな運動となります。もしも、膝をのばしたままでは走ることはできません。

スタートダッシュの時など無酸素運動の場合もあるでしょう。

速くて爽快だけど、疲れる。これが”走る”ということだと思います。







それでは、スキーの場合はいかがでしょう。



いつも歯を食いしばって息を止めてはいませんか?

いつも同じ姿勢で滑っていませんか?

緩斜面でスピードがないときも、足首、膝、股関節をしっかり曲げていませんか?

エッジの切り替え(クロスオーバー)のときに飛び跳ねて切り替えていませんか?


勢いよく滑っては止まって、ダッシュを繰り返すような運動をしてませんか?

これについては、例えば、こんな光景を見たことはないでしょうか。


登山やハイキングなどで、家族連れのお子さんがテンションが上がりまくってしまい、ダーっと走っては振り向き「お父さん早く!」と、また走っては「お父さん遅い!」と叫ぶ微笑ましい姿を。
そして一時間後には、登山道の脇で「疲れた~!もう動けない!」と駄々をこねてる姿も。



もしかして、これに近いことをしてませんか?


特に、年度末の忙しいときに、ようやく休みを取って、何時間もかけてゲレンデにたどりついたら、それはもう、テンション上がりまくりですよね。
僕もサラリーマンをやってた頃は、1日にだいたい2時間ぐらいしか滑れませんでした。ゆっくり滑ればいいのに、急斜面に飛び込んでは、”ダーっ”と落とされて、”ザザっ”て止まって、「あーっ、もう無理無理、ビールビール」って。

ストレッチをして軽い運動から徐々にアップしていき、一日のペース配分を考える、そんな余裕を持つだけでもだいぶ変わります。
頑張るときはしっかり走る。流すときはゆっくり歩く。スキーでもメリハリが大事だと思うんです。





今の僕ですか?

今はほとんど膝も曲げませんし、歯を食いしばって滑ることもありません。基本、小回りはしないかも。そう言えば、笑いながら滑ってるって、よく言われますね。


えっ? 流し過ぎ?



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