2019年9月19日木曜日

イントラ病?

巷で、「イントラを目指すとスキーが下手になる」とか、「指導員検定を受けると自分の滑りが無くなってしまう」とか、「初心者ばかり教えていると滑れなくなる」とか、そんな話を聞いたことがないでしょうか?

決して、こんなことは無いはずなのですが、場合によってはこれらはあり得ます。(残念ながら)

今回はそんなところを考察してみます。


指導員検定で受験種目を演技するとき、または初心者に教えているときなど、意識してもらいたい部分や、動かしてほしい部位などの要素を念頭に置いて演技することと思います。
ここからが重要なのですが、完成形の滑りを前提に、そこに向かうために意識して欲しい部位を頑張って動かして演技するのと、意識して欲しい要素をオーバーにデフォルメして演技するのでは天と地ほど見た目が異なってしまいます。
とかく、後者は「ナメてるのか?!!」という動きになりがちです(笑)

でも、検定では「必要な要素をしっかりと見せてください」と要求されますので、ついついオーバーアクションになってしまうのも仕方がないのかもしれません。

気持ちはわかりますが、完成形の滑りを飛び越えたり、無視しての演技は、何のためにその動きを練習するのかが伝わりませんので、訳のわからない運動を強いることになります。
例えば、エッジにしっかりと体重をのせたい演技で、実際には力が逃げてしまうところまで身体を動かして演技してしまうような場面です。

これを繰り返していれば相手に全体像として伝わり難いだけでなく、自分の滑りにも悪影響を及ぼすことでしょう。演技はあくまで、誇張ではなく流れの中での強調です。
よく指導員検定では「試験種目だけにこだわらず、低速と高速のどちらでも安定した滑りができるように練習してきてください」というような話が出るのですが、まさに、「完成形をしっかり身につけて、そこに向かうような種目の演技をしてください」と言うことになると思います。

ここが、すんなり受け入れやすいイントラの演技と、熱心さは伝わるけど何を言っているのかよく判らないイントラの演技の差だと思います。
普段からレッスンでこうならないように、”わかりやすさとは何か?”を自問自答しながら練習していかなければならないと思っている今日この頃です。


固い話になってしまいましたが、くれぐれも、イントラを目指される皆様においては、ただ、「やれと言われたから...」という認識で、そこだけを誇張したデフォルメの演技を繰り返すことだけは、まず何より自分のために避けることをお勧めいたします。


追伸

車は無事に修理完了で戻ってきました。
お騒がせしてすみません、また週末からは”ふじてん”に向かいます。(笑)


2 件のコメント:

  1. 「イントラを目指される皆様においては、ただ、「やれと言われたから...」という認識で、そこだけを誇張したデフォルメの演技を繰り返すことだけは、まず何より自分のために避けることをお勧めいたします。
    」これ、心に刺さりました!まさに・・・。当方のスクールスタッフに伝えたいと思います。実際、「スキーが上手な人」「教えるの上手な人」は違います!(断言します!)ですので、わたくし、S*$の指導員資格受験やめました!今はプライズ合格目指いしていまっす!W

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  2. あはは、受け取り方は人それぞれですね、問題ないです。

    ちなみに語弊が無いように、僕は指導員検定推奨派です。
    ただ、勘違いした練習だけはやめといた方がいいかな~、というレッスンに来ていただいている常連様向けのお話でした(笑)

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