2018年11月19日月曜日

ブーツ選びのポイント

この季節の楽しみ、ブーツ選び!

嬉しくも悩ましいこの楽しみは、給与明細(ボーナス)との睨めっこ。
そんな時代が僕にももありました...
先日、カラファテさんにお邪魔して思い出してしまいました。(笑)


それはさておき、特に、これからテレマークを始めようという方に向けて、ブーツ選びのポイントをひとつ挙げさせていただきます。
参考になれば幸いです。


まず、テレマークスキーはとってもコアなスポーツです(笑)
スノーボードよりも普通のスキーよりも競技スキーよりも(アルペンボードよりも)人口が少ないという事実があります。ブーツを作っているメーカーは主に。スカルパ、スコット、クリスピー、の三社しかありません。クロカンのメーカーも含めるともっと増えますが、”テレマークスキー”とうたっているメーカーは三社だけに絞られてしまいます。
なので、大量に作ってコストダウンを図った所謂 ”初心者入門向けモデル” というものが存在しないんです。これがどういう事かというと、「安いブーツが入門者用で、高いブーツが上級者モデルとは言い切れない」、ということなんです。
...値段では決められない、と言い換えることができます。
(ほとんどが、前年に販売店がオーダーした数量だけ生産されるオーダー製品なんです。)


では、ブーツの値段は何で決まるのか、というとブーツの硬さやホールド感が関係してきます。硬くガッチリとしたブーツほど値段が高くなる傾向があるんです。なぜブーツが硬くなるかと言うと、”スピードを出したかったから”、という結論に至ります。
最上位モデルは競技用の道具、ということですね。

「ならば、大丈夫、私はスピードは出すつもりはないから、一番安い”柔らかいブーツ”をください(笑顔)」

いやいや、ここが今日のお話のポイントなんです。

確かに、平らな雪の野原をゆっくりと散策するだけならば、クロカンの運動靴のようなブーツでも大丈夫です。
でも、これだと、ちょっと下り坂があってスピードが増したら、とんでもない恐怖心を感じてしまうはずです。

テレマークスキーを冬の野原や牧場、ゴルフ場などで歩いて楽しみましょう、ということであれば、2バックルの一番柔らかいテレマークブーツで充分です。これで自由に歩く楽しみを味わえます。

しかし、「歩くだけでなく滑る練習もしたい」、「ゲレンデでリフトに乗って滑走数を増やしたい」、となると話が変わってくるんです(汗)

残念ながら、ゲレンデは歩いて楽しむ施設ではありません。
基本はリフトに乗って”滑り落ちる”ことを楽しむ非日常的なスポーツ施設なんです。

なので、皆さん歩くスピードではなく、ジョギング以上のスピードで滑ります。
中にはオートバイや自動車の速度で滑ってくる人達もたくさんいます。
なのでスキー場の普通のレンタルスキーはカカトが固定されてある程度しっかりしたスキーを貸し出していると思います。ゲレンデでクロカンの道具を貸し出しているスキー場はどこにもありません(笑)
こんなゲレンデの中で、カカトが上がってしかも柔らかいブーツで滑る、ということは、自転車で自動車専用道路に入っていくのと同じような状況になってしまうんですね。
それでもロードバイクだったら周りのスピードに合わせられますが、普通にママチャリだったら、常に後ろから煽られて怖い思いしかしないと思います。

...そして、なんとなくテレマークスキーから離れて(あきらめて)いってしまう。(涙)

という訳で、悪いことは申しません、ゲレンデで滑る可能性があるならば、各メーカーのミドルクラスの硬さのブーツの中から選んでください。
スピードとブーツの硬さは比例していきます。
よりガッチリとした道具であれば、恐怖心は少なくなります。

重ねて申し上げますが、ゲレンデで歩くスピードで滑っている人は初心者ゲレンデの片隅にしかいません。皆さん、それなりのスピードで滑っています。
休日にスポーツカーに乗り、レースコースに入ってスポーツドライビングを楽しむ人達を想像してください。ゲレンデは基本的には自動車専用道路と同じで一方通行のスポーツ施設なんです。

余談ですが、ゲレンデをスキーにシールを貼って登ってみたら、これ、逆走してることになり危険行為とみなされます。ほとんどのスキー場でパトロールに呼ばれます。運が悪ければリフト券を没収されます。ホントです。(笑)

そもそも、こういうことが窮屈なので、自由に山に繰り出したのがテレマーカーなのですが、やっぱりゲレンデで滑るならばそれなりに周囲に合わせていかないと、自分が危険にさらされてしまいます。
以上が、お店で、”けっこう高価な” 立派なブーツを勧められる理由でした。(笑)

もし、お店で決めかねたら、テレマークスキーもまずはレンタルスキーで試してみてください。
全国にあるテレマークスクールにお問い合わせいただければ、だいたいいくつかは持っていると思います。
もちろん、「里山テレマークスキー倶楽部」でも、レンタルはご用意させていただいております(笑)

レッスン無しのレンタルだけも可能です。でも、体験レッスンや、初心者講習会に参加していただけると、テレマークターンのこつも掴みやすいと思います。
ぜひどうぞ、お待ちしております!
ゲレンデはレンタルで、野山は柔らかい道具で、という選択肢もありでしょう。

以上、これからはじめる方へのアドバイスでした。

既に充分に滑れる方でしたら、より柔らかく軽快なブーツにチャレンジして、スリルとサスペンスとテレマーク姿勢の醍醐味を存分に楽しんでくださいね!(笑)





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